私達の生活に密着し、様々な用途で用いられる塩は、実に多くのシーンでよく目にします。
茹でた枝豆や卵に一振りかけても非常に美味しく、また、入浴剤の一つとしても用いられ、美容効果を得ている女性も多いです。
しかし、塩にもいろいろ種類があり、使い方を間違えると、美容・健康などの効果を得るどころか、悪影響をもたらしてしまうこともあります。
そこで、本記事では、塩を用途別に間違えないように選べるように、種類や選び方をご紹介します。
ぜひ、塩選びの参考にしてみてくださいね。
塩には7種類もある
入浴時・料理を作る時・洗濯する際など、いろんなケースで使われ、私達の生活に密着している塩。
実は、この塩には大きく分けて7種類も存在していることをご存知でしたか?
- 精製塩
- 天然塩
- 海水塩
- 岩塩
- 湖塩
- 藻塩
- ハーブソルト
大きく分けてもこれだけの種類の塩があり、様々な用途で使われているのです。
では、実際にこれらの塩にはどのような特徴・味があるのか、またどんな時に使うのが好ましいのか、早速、ご紹介していきますね。
精製塩
精製塩とは、読んで時のごとく、ナトリウムイオンやカリウムイオン抽出し精製された塩のことを差し、穿った見方をすれば一種の化学物質とも言えます。
良くスーパーやコンビニで販売されているのも、多くは精製塩です。
原材料こそ海水を用いていますが、ミネラルを取り除き、真空蒸発缶という機械を使って結晶化する科学製法を用いているため、精製塩と呼ばれています。
ほぼ塩化ナトリウムでできていることもあり、栄養価は塩の中で一番低いと言われているのが、精製塩の一つの特徴。
価格も比較的安価で購入でき、料理の味付けに塩味を加える目的として使うのに適しています。
天然塩
天然塩は、精製塩とは逆に、太陽や風など自然の力を用いて海水を蒸発させ結晶化させたり、平釜で煮詰め結晶化した塩を指します。
ほぼ塩化ナトリウムとも言うべき精製塩とは異なり、天然塩には豊富なミネラルが含まれています。
天然塩に含まれるミネラル
- ナトリウム
- カリウム
- カルシウム
- マグネシウム
- 鉄
- ヨウ素
これらの、ミネラルが豊富に含まれているからこそ、骨や歯を丈夫にし、身体にも良いため、積極的に摂取すると良いと言われています。
また、素材の味を引き立たせマイルドな味わいをもたらしてくれたり、神聖で邪気を払う効果があるといわれています。
そのため、主に素材の味を引き立たせる時(焼き鳥・焼き魚・ステーキなど…)や、玄関先の盛り塩に使われ、清め・お祓い効果を得るのに適しています。
海水塩
海水塩とは海水を原材料に精製された塩を総称して言います。
製法は、天然塩を作るように、自然の恵みや、平釜を用いた製法だけでなく、精製塩のように科学的製法で作られたものも含まれています。
どういう製法で作られた塩であっても、海水を原材料にして作られたものを総称して、海水塩というため、製造法によって使い方は若干異なります。
ただし、素材の味を引き立たせマイルドにしてくれる効果は概ね持っているので、主に調理用として使われることが多いですね。
岩塩
岩塩とは、太古の時代に海水だったものが、蒸発して地層に染み付き化石化したものを採掘して得られる塩を総称して岩塩と言います。
海水塩同様、結晶化された塩であることに違いありませんが、塩の化石と言われるだけあって、鉄分・マグネシウムが豊富で味も塩分が強くストレート。
海水塩と比較しても、かなりしょっぱさを感じてしまうだけに、和食よりもエスニック料理などパンチの効いた料理に適しています。
また、岩塩はにがり成分が少ないため、肉料理(ステーキ・焼き肉など)などに岩塩を使うと、肉をより柔らかくしてくれるのでおすすめ。
このようにしょっぱさがほしい人や、パンチの効いた料理を味わいたいときには、岩塩を使うといいでしょう。
湖塩
湖塩は、もともと海だったものが地殻変動によって陸地に閉じ込められてしまい、湖となったところから採取された塩を総称して言います。
有名なものには以下の湖塩があります。
有名な湖塩
- ウユニ塩(ボリビア・ウユニ塩湖)
- パタゴニア塩(アルゼンチン)
- 死海塩(イスラエル)
特に有名なのが、ボリビアのウユニ湖で採れたウユニ塩ですよね。
成分としては、海水塩と岩塩の中間といったところですが、ミネラルが豊富で、結晶がピラミッド型をしていることもあり、角質除去にも効果的。
そのため、天ぷらや揚げ物のつけ塩として使うこともあれば、入浴剤やスクラブ(洗顔)用としても多く用いられます。
特にスクラブ用としてもいると、毛穴に詰まった汚れやシミなどを落とす効果も期待でき非常に人気です。
いろんな目的で幅広く利用できるので、一度購入してみるのも良いかもしれませんね。
>おすすめの湖塩を見つけた!死海産、ウユニ、デボラどこの塩湖がいいの?
藻塩
正直あまり馴染みのなさそうな種類の塩ですが、実は太古の時代から使われていたという藻塩。
藻(ホンダワラ)に海水をたっぷり染み込ませ、それを火にかけて結晶化させた塩を採取する方法で製造しているものを藻塩といいます。
ある意味、海水を染み込ませた藻を火にかけているのですから、海水をただ火にかけているのと製造方法に代わりはなさそうに見えますよね。
ただ、そこに藻を原材料として加えていることに大きな違いがあります。
見た目もごく薄くピンクの色味を帯び、塩分濃度が控えめなので、和食のようにまろやかな味を求めるものには最適。
岩塩のようなストレートなしょっぱさを持たない塩なので、ドレッシングを作ったり、スイカやメロンなどの果物の甘さを際だたせるのにも効果的。
また、浄化力も高い割に肌に与える刺激は少ないので、老廃物・角質除去など、肌の美容にもおすすめ。
このように、淡い塩でありながらもしっかり効果を持つ独特な塩なのです。
ハーブソルト
ハーブソルトとは、読んで字の如く、塩に何種類かのハーブが化合された塩を言います。
もちろん、一言でハーブソルトといっても、配合されているハーブは、各メーカーで販売されているハーブソルトによって大きく異なります。
岩塩をベースにタイム・オレガノ・胡椒(ペッパー)などを配合しているハーブソルトもあれば、海水塩とハーブを織り交ぜたものもあります。
エスニック料理のように、パンチの効いた料理に使うなら、岩塩ベースのハーブソルトを…
和食を中心とした料理にまろやかさを引き立たせたければ、藻塩や湖塩をベースとしたハーブソルトを使うことをおすすめします。
ハーブソルトは配合されている成分によって、塩だけでなくハーブの魅力も幅広く味わえる塩なので、ぜひ、一度試してみてくださいね。
それぞれの塩はどう使い分ければいいの?
今までの話を聞けば、塩にも色んな種類があると理解していただけたはず…
でも、具体的にどう使い分けるべきなのか、また、どの塩を常備しておけば良いのか悩む人はまだ多いはず…
そこで、改めて、塩の使い分け方や、常備用として抑えておくべき塩をご紹介します。
常備しておきたい塩3種
基本的に抑えておきたいのは、塩分濃度が低いものの柔らかな効果を持つ塩と、中間的な塩、ガツンと効き目の高い塩の3種類。
例えば、塩分濃度は抑えめで、まろやかさを用いたいときには藻塩・湖塩のいずれかを…
>塩分を大きく抑えたいなら減塩塩を使おう!減塩塩のおすすめ商品
パンチの効いた塩が欲しい人は、岩塩ベースで製造されたハーブソルトか、岩塩がおすすめ。
一方、素材の味を活かしたい人は、岩塩・天然塩を使いましょう。
最後に、その他、オーソドックスに幅広く使いたい場合は、精製塩・海水塩を用いるようにしておけば、問題なく塩を楽しめます。
また、洗顔用・入浴剤としても用いたい場合は、湖塩・藻塩は効果的…
以上を踏まえて、湖塩(または藻塩)・岩塩・ハーブソルト(もしくは精製塩)を常備しておくようにしましょう。
それだけで、大半の用途に対応で使い分けが可能なのでおすすめですよ。
それぞれの塩のおすすめ商品
塩の使い分けは、目的に応じて変えよう!!
塩は、目的に応じて使い分けするのが基本的な考えです。
入浴剤・スクラブ用での使い分け
入浴剤・スクラブ用で使うなら、肌質に応じて、使い分けするのがベスト!!
しっかり汚れ・角質を取りたいときには湖塩を、一方、肌が弱い方が、マッサージ効果を得たい場合や老廃物の除去を目的とした場合は藻塩がおすすめ。
湖塩と藻塩でも塩分の強さが違いますので、このような使い分けをするよう心がけましょう。
料理用での塩の使い分け
料理に関しては、様々なケースが考えられます。
スパイスを効かせた料理を食するのか、はたまた和食を中心としたヘルシーな料理を食するのかで用いる塩は全く異なります。
そこで、以下のような使い分けをおすすめします。
おすすめの塩の使い分け
以上のようにそれぞれのケースに応じて使い分けると、さらに塩を楽しむことが出来ます。
ぜひ、みなさんもいろんな種類の塩を試してみてくださいね。