アイリッシュウイスキーをご存知ですか?ウイスキー好きの人なら、アイリッシュウイスキーまで知っている人もいるかもしれませんが、あまり一般的ではないでしょう。しかし、アイリッシュウイスキーは今、世界的に注目され始めているウイスキーなのです。
歴史の古いアイリッシュウイスキー。どのようなウイスキーなのでしょうか?おすすめの銘柄や有名なメーカーをご紹介します。
目次
おすすめのアイリッシュウイスキーの銘柄
アイリッシュウイスキーは日本ではまだ取り扱いが少ないのですが、おすすめの美味しい銘柄をご紹介します。
ジェムソンスタンダード
ジェムソンスタンダードはバーや居酒屋にも置いてあることが多い有名な銘柄です。ブレンデッドウイスキーですので、軽くて飲みやすいのが特徴です。香ばしいまろやかな香りで、スムーズな味わいです。カクテルベースとしても使われ、様々な飲み方で楽しまれています。
ブッシュミルズ ブラックブッシュ
ブッシュミルズのグラックブッシュは、アプリコットのようなフルーティーな香りがするウイスキーです。シェリー樽とバーボン樽で最長7年熟成させたモルト原酒を80%以上使用し、グレーンウイスキーとブレンドしています。
スムースな口当たりですが、シェリーのほのかな香りとモルトの柔らかさあるバランスの良いウイスキーです。
タラモア・デュー
タラモア・デューは、アイリッシュウイスキーの特徴であるまろやかさを味わうことができる、アイリッシュウイスキーらしさのあるウイスキーです。バニラのようなフレーバーでソフトな味わいです。ウイスキー初心者でも飲みやすいでしょう。
有名なアイリッシュウイスキーのメーカー
おすすめの銘柄のアイリッシュウイスキーを産み出すメーカーが、アイリッシュウイスキーの有名メーカーです。上で紹介した銘柄に合わせてご紹介します。
ジェムソン
世界で最も売れているアイリッシュウイスキーのメーカーがジェムソンです。全てのウイスキーはブレンデッドウイスキーなので、アイリッシュらしさがあるというよりも、バランスの取れた味わいが飲みやすくて親しまれています。
蒸留所の中で最大手と言われるミドルトン蒸留所で作られています。クセのない味わいからカクテルベースとして使用されることも多くなります。有名なのが「アイリッシュ・コーヒー」というカクテル。これにはジェムソンのウイスキーが使われることが多いのです。
ブッシュミルズ
1608年創業と言われているブッシュミルズ蒸留所は、最も古いアイリッシュウイスキーの蒸留所です。アイリッシュウイスキーは、1850年代の麦芽税の施行から、未発芽大麦を使用するよることが多くなったのですが、ブッシュミルズはモルト(大麦麦芽)にこだわり続けたのです。
軽やかな口当たりですが、モルトの味わいがしっかりと感じられるのがブッシュミルズの特徴です。世界的にも人気が高まっていて、日本でも人気が徐々に出ています。
タラモアデュー
アイリッシュウイスキーの中で、ジェムソンに続き2位の売り上げを誇るのがタラモアデューです。創業は1829年で、タラモアという町にあるタラモア蒸留所で製造されていましたが、1959年に閉鎖され、ミドルトン蒸留所で製造されていました。
ウイスキーの専門家や愛好家から、繊細でなめらかという高評価を得られることが多いタラモデューは、伝統の味わいを守り続けています。
2014年には新生タラモア蒸留所が復活稼働し始めています。ジェムソンと同様に、全てブレンデッドウイスキーになります。
アイリッシュウイスキーの特徴
アイリッシュウイスキーは「世界5大ウイスキー」の一つです。記録に残る最古のアイリッシュウイスキーの情報は1172年です。アイリッシュウイスキーの定義には次のようなものがあります。
アイリッシュウイスキーの定義
- 原料は穀物類である
- 麦芽に含まれている酵素で糖化する
- 酵母で発酵させる
- 蒸留時のアルコール度数は94.8%以下である
- 木製の樽に詰めて3年以上熟成させる
- アイルランドまたは、北アイルランドの倉庫で熟成をさせる
諸説ありますが、アイルランドはウイスキー発祥の地とも言われています。それにも関わらず、徐々に蒸留所の数が減少して数年前までは4つになってしまっていました。しかし、世界的なウイスキーブームによって、今は蒸留所が40もの数に増えています。
アイリッシュウイスキーはクセが少ないのが特徴的です。ピート臭が強いスコッチウイスキーや、甘い印象のバーボンとは違う魅力があります。
アイリッシュウイスキーの種類
アイリッシュウイスキーには、次のような種類があります
アイリッシュウイスキーの種類
- モルトウイスキー(大麦麦芽だけを使ったウイスキー)
- グレーンウイスキー(トウモロコシやライ麦、大麦などを原料としたウイスキー)
- ブレンデッドウイスキー(いろいろなウイスキーをブレンドしたウイスキー)
そして特徴的なのが、「シングルポットスチルウイスキー」または「ピュアポットスチルウイスキー」という種類です。それは、アイリッシュ伝統の製造方法なのです。
大麦麦芽に未発達の大麦やオート麦、小麦、ライ麦などを混ぜて原料にして、単式蒸留器で3回蒸留を行うというものです。穀物感の強い味わいで、アイリッシュウイスキーの独特の味わいにつながります。蒸留を3回行っているので、軽い感覚になるのも特徴です。
全体的に見て、個性が少ないと言われるアイリッシュウイスキーですが、銘柄によって味わいや香りは異なります。初めての場合は、ブレンデッドウイスキーがバランスがとれているので、飲みやすいでしょう。
アイリッシュウイスキーも試してみよう!
アイリッシュウイスキーはまだ日本でもなじみが薄いウイスキーですが、歴史はとても古いものです。クセが少なく軽い飲み心地なのが特徴で、世界的にも注目されています。カクテルベースとしても使われやすく、「アイリッシュコーヒー」は有名です。
スコッチやバーボンのように個性が強いものが苦手という人や、ウイスキー初心者でも飲みやすいのでおすすめですよ。軽やかでスムースな味わいのアイリッシュウイスキーも試してみてはいかがでしょうか?